ナルコレプシーは、時間と場所に関係なく、日中に突然強い眠気に襲われます。
また、居眠りを1日に何回も繰り返したり、夜眠っている途中で目が覚めることも多くなっています。
そのほかの症状として、笑った時などに体の力が抜ける(情動脱力発作)、眠りに入るときにみられる幻覚(入眠時幻覚)、金縛りが起こる(睡眠麻痺)、夜ぐっすりと眠れない(夜間熟眠障害)などが起こります。
ナルコレプシーは、すべての人種で発症がみられ、世界の有病率は2000人あたり1人(0.05%)とされますが、日本人にはやや多いと報告されています。
ナルコレプシーは、10~20歳前半で起こる割合が高く、特に14~16歳がピークとなっています。なお、40歳代以降で起こることはまれです。ナルコレプシーにはタイプ1とタイプ2があります。
ナルコレプシーにはタイプ1とタイプ2があります。症状はタイプ1とタイプ2でほぼ共通しています。
ナルコレプシータイプ1のみにみられる症状として、喜んだときや笑ったときなどに体の力が抜けてしまうこと(「情動脱力発作」といいます)があります。また、髄液中にみられるオレキシンという物質の量が少ないという特徴もあります。
ナルコレプシー タイプ1 |
ナルコレプシー タイプ2 |
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症状 |
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具体的な 症状は? |
(例) 眠気を自覚する前に眠り込んでしまう、やる気や疲労にかかわらず意図せず眠ってしまう、夜中に何度も目が覚める、リアルで恐怖を感じるような夢を見る、(病気になったばかりの頃には)寝入りばなに金縛りが頻繁に起こる | |
喜んだときや笑ったときなどに体の力が抜けてしまう(情動脱力発作) |
脳にあるオレキシンという物質を作る神経細胞(「オレキシン産生ニューロン」といいます)がなくなってしまったり、働かなくなることで起こると言われています。その結果として、髄液中にみられるオレキシンという物質の量が少なくなっています。
Mahoney C.E., et al. The neurobiological basis of narcolepsy. Nat Rev Neurosci.2019; 20(2) : 83-93.
現在のところ、原因は不明です。
一泊で夜間の睡眠を測定します。目が覚めている状態から眠りに入るまでの時間(入眠潜時といいます)や睡眠の深さや質、睡眠の中断を引き起こす症状の有無などを調べます。
この検査で日中の眠気(寝付きやすさ) の重症度を評価し、それが病的であるかどうかによって過眠症の診断を行います。
睡眠経過図とは、時間経過を横軸に、睡眠段階を縦軸として、一晩の睡眠の経過を図として示したものになります。
正常な睡眠では、ノンレム睡眠の浅い眠りから徐々に深い眠りになっていき、その後にレム睡眠が現れるのが一般的です。
ナルコレプシーでは覚醒からレム睡眠へ直接移行する、sleep onset REM period (SOREMP:入眠期レム睡眠期)という睡眠構築の異常を示すことが多く認められます。さらに、ナルコレプシータイプ1の方の約半数で、眠りについてから15分以内にレム睡眠に入ります。
なるこ会 NPO法人日本ナルコレプシー協会(narukokai.or.jp)サイトを参考に作成
さらに、脳脊髄液中にあるオレキシンという物質の濃度を調べることにより、ナルコレプシータイプ1の診断が行われます。侵襲を伴う検査ですが、睡眠検査が難しい場合(服薬中止が困難であったり、神経疾患が合併している場合)にナルコレプシータイプ1の確定診断ができる方法です。
ライフスタイルの改善や薬物によって行われます。ライフスタイルの改善では、計画的に昼寝をする、規則正しい生活リズムを保つことに加え、ナルコレプシーという自分の病気を把握して、病気をコントロールして生活していこうという姿勢が重要となります。
※詳しくはこちらへ
日本ナルコレプシー協会(なるこ会)のホームぺージをご参照ください。
(https://narukokai.or.jp/about_nalco.html#page005)